しばらく聴いていたLou Reed の Live In Italy からZappa/Mothers の Roxy & ElsewhereにCDを替えた。今度はこれをしばらくの間、聴いていこう。ここ1、2年の間に、1枚聴く毎にCDを替える音楽生活から、ひとつのアルバムを繰り返しじっくり楽しむスタイルに移った。理由は、聴くアルバムが選べなくなってきたのが大きい。1枚毎なんてとても無理で、次のアルバムが思いつかない。だったら替えなくてもいいじゃないか、同じものを繰り返して聴けばいい。一時は音楽はもう聴けないのか、本当につまらなくなってしまったのかと途方に暮れたが、そう思うとまた楽しくなってきた。
人によってはどうでもいい話かもしれない。けれども僕にとっては切実で、ひとつの趣味が終わりを迎えるのではないかという危機であった。ただでさえ少ない趣味をひとつ失ってしまうのは、新しいものに挑戦するのが億劫になってくる年頃の僕には苦しい。する遊びがなくなって、退屈に耐えられなくなり、新しいものに挑まざるを得なくなればいいのだろうが、簡単そうなことでもどんどんハードルが高くなっていくように思われる。少しのお金も出したくなかったり、楽しめるようになるための習熟する時間も差し出したくなかったりする。
今回、見方を変えて趣味が延命(?)できたのはよかった。ここに至るまで少々時間がかかったのは、固定観念に縛られがちで柔軟性に欠ける面があるな。加齢のせいか僕の特質なのかはわからないが。