日常の雑感

人生の途中経過を記録していきます

鳥の囀り・少数の本

窓を開けていると鳥の囀りが聞こえる。のどかな田舎だ。鳴き声だけでなく、その姿を認めることもある。でも、名前はわからない。家の周辺にいる鳥でわかるのはカラスとかスズメくらいだ。こういうのは子供の頃に誰かに教えてもらうとか、興味を持って調べるとかしないと知らないで過ぎてしまう人が多いと思う。

昔の小説を読むと、自然の描写の中で鳥や草花、木などが細かく描かれているものに出くわすことがある。正直、今の自分の感覚ではピンとこず、小説の味わいを何割か逸っしてしまっているなと思う。図鑑やネットで調べればいいのだが、そこまでの時間と情熱はかけられない。その間にもっと多くの本を読んで情報を得たい。

多くの本と情報を。それが本当に必要なのか。少数の本をじっくり読んで、それを深く味わうという仕方もありなのではないか。そう考えることがある。かつて僕は音楽のCDを多く集めた。手に余る量になってしまい、聴く時間が取れず、ひとつひとつを味わうにはほど遠い状況になった。音楽の洪水に溺れたようで苦しく感じることもある。本では同じ過ちを犯したくない。

生活でも同じことが言えるかもしれない。多くを求めすぎるとひとつひとつの満足が薄くなる。絶対量を維持するためには物や時間ばかりがかかる。少数の質の高い満足のほうを指向したい。