日常の雑感

人生の途中経過を記録していきます

小説がつらい

30代になった頃から小説を読むのが辛くなってきた。目が辛いのではなく、内容が刺さってきすぎて辛い。

先日は、ブックオフでヘッセの「車輪の下」を買ったので、30代にして遅ればせながらこの古典を読みはじめた。しかし、50ページほどで辛くなってしばらく放置している。ハラハラしてしまう。主人公のことが他人事とは思えず、こんな思いはしたくないと遠ざけてしまっている。

それならば、エッセイなら気軽に読めるかもしれないと、小西康陽の「わたくしのビートルズ」を読んでみた。これは素敵な話が適度な長さであっていいな、と最初は思っていたのだが、だんだん辛くなってきた。まだ読んでいない話がたくさんあるのだが、最近は読むのから遠ざかっている。話の内容がリアルな人間のものと思えなくて、自分の体たらくを身に沁みて感じるようになってしまったのが原因と思う。

もっと、本の世界と自分自身や自分の棲む世界を切り離して考えたほうがいいと思う。そうしないと小説なぞ楽しめないのだろう。本は本、リアルの自分は自分と。