音楽は何を聴いても素敵に聴こえる。これが長年の音楽趣味生活の賜物なのか。図らずして得た悦びのひとつだ。その図らず云々というようなのは他にもあって、最近では車の運転もそうなってきている。街を走っていても、停止線にバチっと止まれたり、スーパーの駐車場で切り返しなしでピタっと駐車できたりすると面白い。
音楽の話に戻ると、その時々にテーマを作って聴いてきた。なんとなく、ベースの音に注目するとか、ピアノに注目するとか、楽器のパート毎に注目するようなことが多い。個々の音が聴こえるようになって、段々面白くなってくると、全体も違って聴こえるようになる気がする。ここはまだ"気がする"レベルなので、さらなる精進の余地がある。まだまだだ。楽しめる要素を十二分に残している。
20代の頃は、名前で聴くとか権威のある名盤を何となく聴いて、得意になっていたきらいがあるが、それは若かったからで仕方がないと思う。それで飽きたり、腐ったりしないで、聴き続けていたのは良かった。こんな素晴しい世界が待っていたとは想像もしなかったが、暇だったし、他にすることも思いつかなかったから聴いていた。他の遊びや趣味に目移りしていたら、あらゆることが中途半端になってしまって、楽しい思いが微塵もできなかったかもしれない。
暇だったこととお金が制限されていたことが幸いしている。いつまでもこういう学生みたいな生活はよくないと思ったりもするのだが、悪いことばかりでもない。