日常の雑感

人生の途中経過を記録していきます

シゲティを聴いて思うこと。

昨日の夜、気の赴くままにヨゼフ・シゲティの弾くベートーヴェンのCDを手に取った。聴いていて気分のよい、愉しみを感じる音楽だった。僕は、こういう心持ちを表わす語彙に乏しい。もうちょっと適切な言葉を持っていたらといつも思う。言葉を持っていないから、心の状態を理解できずに、何も感じていないのではないかと錯覚するくらいだ。

音楽は、非言語的な感覚を与えてくるから厄介だ。小説や映画だったら、もっと言葉にしやすいと思う。しかし、言語を介しないで訴えてくる音楽は好きだな。小説や映画は少し直接的過ぎる。それで何もかも理解するわけではないが、読後・鑑賞後の感動が僕には強すぎて日常では楽しめない娯楽でもある。仕事終わりや休日の過ごし方として、音楽鑑賞は言葉から離れられるから丁度いい。

言葉できない、何も感じていないような錯覚が嫌で、音楽はもう止めにしようと思ったこともあったけれど、こういうCDを見つけると続けていてよかったなと思う。