日常の雑感

人生の途中経過を記録していきます

10月26日 行き詰まりと音楽

 休みの日に何をしているか聞かれたことがある。僕は音楽を聴いていると答えた。一日中聴いているの?と聞かれた。一日中だと返した。それから音楽を一日中聴いて過ごす休日はふつうじゃないんじゃないかと気になってきてしまった。気になって、音楽が楽に聴けなくなっていった。

 その質問を受けたときと前後して、どのアルバムをかければいいのかわからなくなってしまうことが多くなった。音楽を聴きたいのに、どれを聴けばいいのかわからない。これには悩んだ。音楽趣味は終わったのだと何度も思った。

  この2つの出来事に関係があるのかどうかは定かではない。たまたま時期が一致しているだけで、まったく関係のない出来事なのかもしれない。しかし、両者に共通して起った、音楽を聴けなくなったという大きな問題は切実なものであった。体調・精神状態を悪くした。もともと精神のほうは弱かったのだが、ますます悪くなってしまった。音楽を聴くのを諦めて、ドライブするとか、野球を観るとかしてみた。それぞれ楽しいのだが、そこまでハマれない。

 昔、愛好家が、その愛好する分野から離れた時期を経て、また戻ってきたときにその情熱が以前より増したと聞いたことがあった。そんなこともあるのか。僕もまた音楽に戻ることがあるなら、そんなふうになるのかな。そうだったらいいな。一方で、30歳を過ぎてからどうしても昔のままの趣味が楽しめなくなってしまった。面白いはずのコンテンツは供給されているはずなのに、自分が追い付けない。別の趣味に移動すべきか悩む人もいる。と聞いた。戻らないなら他の楽しいことと出会えるのかな。音楽を聴くことは使命ではないから、戻らなかったら戻らなかって別にいいか、音楽に固執することはないと考えるようになった。

 結局、音楽を聴くことに完全に戻れたかといえば、まだ疑問も残るが、以前よりも聴けるようになった。でも、歳もとったし、知識や経験が蓄積されて、いままでと同じ楽しみかたはできないと考えたほうがいい。違った楽しみかたが見つけられればまた趣味に彩りができるのではないだろうか。